もしも、もう一度キュピルとジェスターが幻想卿に飛ばされたら


*注:メタ発言大量・カオスストーリー注意です。

ジェスター&レミリア
「わぁっーーーーーーーーーーー!!!」
キュピル
「はぁ・・・?」

赤絨毯の敷かれ、奥に大きな椅子が置かれた、何処か広い一室で意味もなく二人が叫ぶ。
キュピルが困惑した表情をしながら俯く。キュピルの視線の先にはぴかぴかに磨かれた大理石があり
大理石が反射してキュピルの姿が移っている。
赤絨毯の上でにらみ合いを続けるジェスターとレミリア。


・・・・。

・・・・・・・・・・・。


レミリア
「ふふん、どうみても私が一番最初に喋ったわね。」
ジェスター
「どう考えても私が一番さーいーしょーーー!!」
キュピル
「一番最初に喋ると何かあるのか?」
ジェスター
「小説とか漫画やアニメで一番最初に喋るってのは雑誌の表紙に飾られるぐらい名誉ある事なんだよー?」
キュピル
「いや、その発想はおかしい。」

レミリア
「じゃ、多数決取りましょ。一番最初に喋る事は名誉だと思う人。」

ジェスターとレミリアがバッと手をあげる。ジェスターに至っては「はいっ!はいっ!」と叫びながら何度も手を上に突き出す。
その姿はまるで、親が授業参観しに来ていて分る答えが来たからポイントを稼ごうと張り切っている子供のようだ。

レミリア
「名誉じゃないと思う人。」

キュピルがのろのろと手をあげる。
50%はやる気のなさからと残りの50%はその後にくる二人の痛烈な批判を覚悟してのだ。

レミリア
「2体1で勝ちね。」
ジェスター
「キュピル謝れ。」
キュピル
「強制敗北イベントかよ。

・・・それよりもっと色々考えるべき事はあるだろうに。」

キュピルがため息をつきながら腕を組む。
レミリアが軽く宙に飛びあがり、そのまま後ろに下がりながら大きな椅子に腰かけた。
キュピルが椅子に近づく。

レミリア
「あら、何かしら?」
キュピル
「そうだな、まず俺とジェスターは一体何処に居るんだ・・とか。」
ジェスター
「答え:幻想郷。」
レミリア
「解決した所で話しを戻すわよ。」
キュピル
「待て待て!まだ疑問はあるぞ!何で幻想卿に来ちまったのか・・とかさ。」
ジェスター
「答え:もしもシリーズ。」
キュピル
「これは酷い。」

ジェスター
「いいー?これは『もしも』なんだよ?もしもこうだったらーっていう想像の世界なんだよ?
だからここでは何やっても正史として残らないんだよ?」
レミリア
「まるで歴史を操作しているようね。そんな能力を持っている人がいたような気がするわ。」
キュピル
「レミリアの事じゃないのか。」
レミリア
「あら、なんでそう思うのかしら?」
キュピル
「運命の操作=歴史の操作。」
レミリア
「・・・・ふっ。」
ジェスター
「ぷっ。」
キュピル
「決闘だ、俺と決闘し(ry


キュピルが万歳のポーズを取って挑発するが、レミリアはそれを鼻であしらった。

レミリア
「貴方武器持ってないじゃない。それに今日はそんな気分じゃないわ。」
ジェスター
「また黒歴史になるから?」

キュピル
「ちょっと黙れ。」


キュピルがジェスターのこめかみに拳をグリグリ押しつける。ギャッー!とジェスターが叫び自由に動かす事の出来る白い髪がピーンと横に攣っている。

レミリア
「いい?運命の操作ってのは未来に対して行う物よ。それに対して歴史の操作は過去に対して行う。」
キュピル
「つまり、恥ずかしい過去を消したいって思った時はレミリアの能力じゃ役に立てないってことか。」
ジェスター
「この先もティムールにずっと笑われるんだね。」
レミリア
「やっぱり貴方の決闘引きうけてあげるわ!!」
キュピル
「ふっ。」
ジェスター
「ぷっ。」

レミリアがキュピルに飛びかかるが、ひらりと交わされた。

キュピル
「しかし、未来を操作するのと過去を操作するのじゃどっちのが便利何だろうな。」
ジェスター
「過去を操作できる人に直接話しを聞いたらー?」
キュピル
「そうしてみようか。えーっと、ガイドブックによると慧音さんが歴史の操作を出来るな。
ジェスター
「あ、黒歴史化の原因その2の人。」

キュピル
「うるさい黙れ静かにしろ。」

レミリア
「まーちーなーさーいーーーーー!!!」
ジェスター
「あーー!!黒歴史化の原因その3の人だーー!!」
レミリア
「本当の原因は貴方達でしょうが!!!」


レミリアがジェスターにマジ殴りするが交わされてしまった。

キュピル
「Ignoring her is not easy task・・・・。Why fight me?」
レミリア
「貴方がムカツクから。」
キュピル
「げっ。通じやがった。」


レミリアが弾幕を張りキュピルをボコボコにする。

ジェスター
「『英語喋れる俺カッコイイ(キリッ』って人ってもてない。」
キュピル
「い゙ぃ゙んや゙ぁ゙っっっーーー!!そんなことはなぁぁーい!!」
レミリア
「げっ、何で生きてるのよ。」
キュピル
「目的は何にしても学ぶという事はとても大切で素敵な事だと俺は思うぞ。
人が一生懸命何かを学ぶ、学ぼうとしている姿はカッコイイと俺は思う。」
ジェスター
「でも俺喋れるんだぜ(キリッ)はカッコ悪い。」
キュピル
「いよぉーし!それだったら慧音さんに意見を聞いてみよう!!元々の主題のついでにこの話しの意見も聞く!!」
レミリア
「待ちなさいっ!」
キュピル
「また後で来る。昼だから外出れないんだろ?」


わーわー喚くレミリアを余所に、大きな一室から抜け出し紅魔館の外へと目指す。



・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

キュピル
「所で、ナルビクに帰る手段はあるのか?」

人里へ向かう道中にてキュピルがジェスターに問う。

ジェスター
「ないと思うよ。」
キュピル
「・・・・。」

ジェスターが先程道端で拾った木の枝をぶんぶん振り回し、遊びながら言う。

ジェスター
「前みたいにまたパチュリーに聞けば良いと思うよ。」
キュピル
「いや、あの時はジェスターが勝手に他の世界にワープしちゃうっていう謎バッシブ補正を(ry
むしろパチュリーに聞いて渡された奴って勝手にワープしないように、この世界に繋ぎとめる石を貰ったよな。」
ジェスター
「あー!懐かしい。」
キュピル
「懐かしむのは良いが帰る方法探しておかないとまずいぞ。そもそも何で幻想卿に来ているんだか。」
ジェスター
「答え:もしもシリーズ。」
キュピル
「だからそれはもういいよ!!」
ジェスター
「もしもシリーズ:もしも幻想郷観光が終わったら勝手にナルビクに戻れる世界だったら。」
キュピル
「長いし都合よs(ry」
ジェスター
「あ!人里見えて来たよ。」
キュピル
「思ったより早く到着出来たな。えーっと、あのちょっと高い所にある建物が寺小屋か。」



・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・。



==寺小屋


キュピル
「どうもー、こんにちはー。」
ジェスター
「キュピル、乗りが軽いね。」

キュピル
「言うな。」


キュピルとジェスターが寺小屋の正面玄関を潜り挨拶する。
しばらくして近くの障子が開き、ひょこっと誰かが顔をのぞかせた。

慧音
「ん?・・・・あー・・・・。」

顔を覗かせた人物がキュピルの顔を見るなり、いきなり困った表情を見せる。

キュピル
「ん、何で俺の顔を見るなり困った顔をしているんだろう?」
ジェスター
「あの顔はきっと『あー・・私が能力使って黒歴史化して封印したはずなのに、またこの人が来ちゃったよ』って感じの顔だね。」
キュピル
「表情からそこまで読みとれるとかエスパーかよ。」

慧音
「こ、これは驚いた。よくわかったな。」
キュピル
「しかも当たりかよ。」




・・・・。

・・・・・・・・・・・。


慧音
「それで、聞きたい事って?」

二人を居間に通し、畳が敷かれた部屋に座らせる。
ジェスターがコップに入ったジュースをストローを使って飲み続けている。

キュピル
「ただの質問なんだ。」
慧音
「それはよかった・・・。」
キュピル
「ん?」
慧音
「あ、い、いやぁ。こっちの話しだよ。それでその質問って?」
キュピル
「慧音さんが持つ能力は歴史を隠す能力だと聞いています。それはつまり、ある歴史を無かった事に出来る能力という事ですよね?」
ジェスター
「まぁ、そういう考えで間違いないな。」
キュピル
「何でお前が代弁してんだよ・・・。一瞬気付かなかったぞ。」

慧音
「間違ってはいないな。」
キュピル
「合ってもいない?」
慧音
「私の能力は厳密に言うとその歴史を食べて隠すんだ。隠して無かった事にしているとは言っても
実際にはその世界は別の世界線をたどって存在し続けている。」
キュピル
「ふーむ。その辺りは色んな見解がありそうだが・・。何にしても複数の世界線を作れるという事は、どっちにしても
なかった事にした世界線が出来あがるという事だから、無かった事に出来る能力って考えても別に問題ないですよね?」
慧音
「そう考えたいならそれでも構わないかな。」

慧音が少し困った表情をしながら視線をそらす。何か考えている、または思う事があるらしい。

ジェスター
「ある嫌な出来事を無かった事に出来るのって便利だね。恥ずかしい事隠すのによく使ってるでしょ?」
慧音
「いや、私の能力は安易に使っちゃいけないんだ。どんな些細な事だって、それ一つがもしかすると将来に大きな変化をもたらす物かもしれない。
私利私欲のために私の能力を使う事は、私が許していない。」
キュピル
「一方、レミリアは自由に運命を操り未来を(ry」
レミリア
「ちょっといくらなんでも私の事貶し過ぎじゃないかしら。」
キュピル
「うおっ!!いつのまにっ!!!?日光の中どうやってっ!!?」

レミリアが手に持っていた黒い傘でキュピルの頭を思いっきり叩く。レミリアが傘を手放すと、突如傘は大量の小さな蝙蝠に変わり何処かへ飛んで行った。
レミリアがキュピルの髪を掴み、引き千切れんばかりの力でキュピルの頭をぐわんぐわん揺らす。

キュピル
「いででででっっ!!ハゲになる!ハゲる!!」
レミリア
「ハゲなさい(本気



・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・。



ジェスター
「和解した所で〜。改めてキュピルの気になる事質問したら?」

キュピルが机に突っ伏しながら質問を続けた。

キュピル
「俺の中では、慧音は過去を変える能力を持っていてレミリアは未来を変える能力を持っていると考えている。
主題は、過去を変えるのと未来を変えるの、どっちのが便利か・・・だ・・・。」
レミリア
「ふふん、未来を変える方が便利に決まっているじゃない。過去なんて過ぎた事。
それを能力で無かった事にしても、結局自分が成し遂げたいと思った未来に変わる訳じゃないわ。
更にもっと言うと、未来を自分の好きなように変える事が出来れば、無かった事にしたい出来事なんてのもなくなるわ。」
キュピル
「なるほど。」
慧音
「そうそう。だからレミリアさんの能力の方が優れている。・・・結論は出たか?」
ジェスター
「あ、何か慧音が怪しい。」

ジェスターがぐいっと顔を近づけマジマジと顔を覗き見る。

慧音
「・・・この子、思った事はすぐ口に出すんだな・・。妹紅そっくり。」
ジェスター
「何か隠している!・・・あーー!!慧音も未来を変える事の出来る能力持ってるーーーー!!」
キュピル
「マジ?」

キュピルが顔をあげ、レミリアが不快感丸出しの表情をキュピルに向ける。

ジェスター
「ほら、この本に歴史を作る程度の能力って書いてあるよ。」
キュピル
「うわ、まじだ。・・・って、この本何?」
ジェスター
「wikipedia。」

キュピル
「もっといい本あっただろ。
・・・しかし歴史を作る事が出来る能力って・・・それつまりレミリアみたいに、自分が望んだ未来を作れるって事なんじゃないのか?」
慧音
「・・・悪いけど、私はその事については何もコメントしないよ。それと、その話しはそろそろ打ちきった方が・・。」

慧音がちらっとレミリアに目を向ける。
しかしジェスターが気にせず話しを続けた。

ジェスター
「あ、しかもwikipediaによるとレミリアの能力って実際は運命弄って未来を自由に帰れるようになるんじゃなくて
レミリアのそばにいる者が数奇な運命を辿るようになる能力なんだって。」
キュピル
「え。んじゃ自由に未来を弄ったり出来る訳じゃないのか。なんだ・・・。何か凄い奴に見えて実は意外と地味な・・・。」

それ以上言う前にレミリアが魔法の槍を召喚しキュピルの背中を突き刺した。

キュピル
「ギェェェェェェェェェェェェェェ」
レミリア
「死ね!!死ね!!あんた何か跡形もなく吹き飛ばしてやる!!!」

レミリアが至近距離で弾幕を放ちキュピルを跡かたもなく吹き飛ばした。

ジェスター
「あーあ。」
レミリア
「ついでに貴方も吹き飛びなさい。」

レミリアがジェスターを掴み、窓から思いっきり投げ飛ばした。

ジェスター
「わー。」



・・・・・。

・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




==???

キュピル
「瓶に妖精を詰めていなければ即死だった。」
ジェスター
「流石のリンクでもバラバラになったらどんな手段使っても生き返らないと思うよ。」

キュピル
「・・・あー!!慧音さんに学ぶ姿はカッコイイかどうかって聞きそびれたー!!」
ジェスター
「また戻って聞けばいいじゃん。」
キュピル
「戻れたらそうしよう。あー、くそー。レミリアめ。小物臭は前々からしていたんだが・・・。」
ジェスター
「ただの弓兵に馬鹿にされたり、勝率96%で負けたり。」
キュピル
「そろそろそれは忘れてやろう。
で、ここはどこなんだ?」
妖夢
「ここは白玉楼、西行寺 幽々子様n・・・。」
ジェスター
「ぎゃーーー!!お化けーーーー!!!」

キュピル
「まず先に人の方から見てやれよ。」

ジェスター
「うるさいね。目の前の人に斬られてもいいの?」
妖夢
「・・・・あのー・・。」



・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・。



キュピル
「そうか・・。ここは冥界か。生き返ったと思ったんだが実は死んじまってたのか。」

白玉楼という名前の広大な日本屋敷へ上がらせて貰ったキュピルとジェスター。
短い人生だった・・と、自分の生き方を振り返りながら熱いお茶をすするキュピルと
特に何も考えずにストローで熱いお茶を吸うジェスター。

キュピル
「普通ストローでお茶吸わないだろ。」

ジェスター
「別にいいの。」
妖夢
「・・・あの、二人とも死んでいませんよ。」
キュピル
「え、マジ?」
妖夢
「冥界と言っても最近は庭などは一般公開していて普通に人間の方も入れるようになっています。
春になると庭に沢山植えられている桜の花が一斉に咲いて、観光スポットにもなっています。」
キュピル
「最近の冥界はフレンドリーなんだな。」

ジェスター
「春に来たかったね。」
キュピル
「そうだな・・・。今日は6月2日だからもうちょい早く来れたら桜が見れたかもしれないな。」
妖夢
「・・・ところで、一つお聞きしたい事があるのですが・・・。」
キュピル
「ん?」
妖夢
「お二人は白玉楼の場所も知らなかったようですけど、どうやってここまで来たのですか?」
キュピル
「レミリアに吹っ飛ばされて。」
ジェスター
「レミリアに投げられて。」

妖夢
「(レミリアさんの攻撃受けて生きているって事は化け物・・・?)」

ブロリー
「俺が化け物・・・?違う・・。俺は悪魔だ・・・。」
キュピル
「何でこいつが(ry」
妖夢
「冥界は死人が集まる場所ですから。」
マイケルジャクソン
「ポォゥッ!」
スターリン
「貴様等全員シベリア送りだ!」
歌丸
「司会の歌丸です、どうぞよろしく。」
ジェスター
「有名人一杯!!」
キュピル
「一人死んでない奴いるぞ。あぶねー奴もいる。」




・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・。



ジェスター
「ガイドブックによると妖夢の能力は剣術を扱う程度の能力なんだって。」
キュピル
「それも能力の一つなのか。さぞ優れた剣士に違いない。」
妖夢
「そんな事ありませんよ!まだまだ私は修行の身です。」
キュピル
「(謙虚で良い子だ・・・。剣士としての風格はないが、凄まじい瞬発力と集中力を兼ね備えていそうだ・・。)」
ジェスター
「キュピルの能力を幻想郷風に言えば、『全ての武器を扱う程度の能力』だよね。」
妖夢
「す、全ての武器を扱えるのですか?」
キュピル
「こう見えても手先は器用なんだ。メインは剣だが槍でもハンマーでも銃器でも、それこど大剣とか大砲とか何でも扱える自身はある。」
妖夢
「凄いですね!きっと状況に合わせて武器を変えて臨機応変に対応してるんでしょう?」
キュピル
「いや・・。残念な事に、俺は魔法が使えないんだ・・・。だから剣から槍に武器をチェンジしたいと思ってもその場に槍がなければ
武器をチェンジする事が出来ないんだ。だけど武器は重たい。だから結局一つの武器しか持ち歩かないから自然と強みは消えている。」
妖夢
「うーん、それは確かにもったいない話しですね。」
キュピル
「どっかに居ないかなぁ・・・。自由自在に空間の境界とかを弄れて武器とかを好きな時に自分の部屋から即座に持ちだせる能力の人とか・・。」
妖夢
「あ、幻想卿に居ますよ。境界を操る能力の持ち主が・・・。」
キュピル
「まじっ!?ちょっと会ってみたいな。」
妖夢
「会わない方が身のためです。その方は誰よりも幻想郷を愛していますが、それ故に幻想郷に何らかの影響、危害を与えられる事を人一倍恐れています。
お話によると、お二人方は外の世界から来た者達のようですから・・。好意的に話してくれる可能性は低いと考えた方が良いです。」
ジェスター
「神にも匹敵する〜とか書いてあるね。キュピル戦ったら即死だよ。」
キュピル
「何で戦う前提の話しになってるんだ。

・・・ん?でも、ちょっとまてよ。妖夢さん。その人ってようはテレポートのように物や人を好きな場所に移動させる事ができるんですよね?」
妖夢
「その認識で問題ありません。」
キュピル
「何故かいきなりこの世界に来てしまってたんだが、その人の協力が得られれば元の世界に戻れるって事・・・だよな?」
妖夢
「元の世界に戻るのは簡単ですよ。博麗霊夢さんに言えば何時でも帰してくれるはずですから。」
キュピル
「博麗霊夢?」
ジェスター
「wikipediaによると・・」
キュピル
「その本見るのそろそろやめようよ。

何故博麗霊夢という人に頼めば何時でも帰してくれるんだ?」
妖夢
「霊夢さんは幻想卿と外の世界を隔離するための博麗大結界をh・・・」

レミリア
「まだ生きていたのね、このクズ!!」

ジェスター
「あ、レミリアが来た。」
キュピル
「スーパーマリオUSAの仮面並の執念だな。」

レミリア
「スピア・ザ・グンg・・・」
キュピル
「逃げるぞ、ジェスター。」
ジェスター
「わー。」
妖夢
「わっ!ちょっと、レミリアさん!」

レミリアが飛びながら居間へ突撃しキュピルの首を跳ねようとしたが回避され失敗に終わる。
キュピルとジェスターが白玉楼から飛び出し、逃走を開始する。

キュピル
「鬼だ、あいつ鬼だろ!!」
レミリア
「そうね、吸血鬼だから鬼で間違いないわね。ここで死んで冥界の一員となりなさい!」

レミリアが巨大な槍を召喚し、キュピルに突き刺そうとした時。キュピルが物凄い表情で叫んだ。

キュピル
「ストォーーーーーーーップッ!!!いいのか!?本当に俺を殺す気か!?呪いで皆死ぬぜ!??」

ジェスター
「そうだそうだー!」

巨大な槍がキュピルの目先1cmの所で止まった。

キュピル
「いいかぁー・・?実は俺は生まれついてからある呪いを持っているんだ・・・。その呪いは俺を殺した者はその周囲に住む者皆に不幸が舞い降りるって呪いでなぁ・・。」
ジェスター
「レミリアのご近所評判悪くなるよ。」
レミリア
「それは・・・困るわね。」
ジェスター
「さ・ら・に!今キュピルを殺しちゃうと紅魔館が燃えて、没シナリオになります。」
キュピル
「それも許してやれよ。」

ジェスター
「ところで話し変わるけど、ここ陽の光出てるよね。何で陽に当たって平気なの?」
キュピル
「噂によると吸血鬼じゃなくて血すい蝙蝠d・・」

数秒後、キュピルは渾身の力で殴られ吹っ飛び、ジェスターは強烈な力で投げ飛ばされた。




・・・。

・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。




==???


キュピル
「きんきゅうキノコが無ければ即死だった。」
ジェスター
「それ、便利なのか便利じゃないのかよく分らなかったよね。アイテム枠埋まる割には回復量低いし・・・。」

キュピル
「そもそもきんきゅうキノコと聞いて何のゲームか分る奴いないんじゃ・・・。

んで、次に吹っ飛ばされた場所はどこだ。一つ目立つ建物があるが。」

キュピルとジェスターの目の前に神社があった。決して大きくもなく小さくもない、極普通の神社・・・。
後ろを振り向くと、大きな鳥居がある。少し遠くて見えづらいが、鳥居に「博麗神社」と書かれているのが見える。

キュピル
「お、ラッキーじゃん。帰れるぞ。」
ジェスター
「えーー!!まだここにいたーーーい!!」
キュピル
「んな事言ったって・・・。ほら、博麗霊夢さんを探して元に戻してくれるようお願いするぞ。」
???
「おっと、今霊夢はいないようだぜ。」
キュピル
「ん?」

神社の方から竹箒を持った黒服の少女が一人やってきた。彼女は見た事がある。

魔理沙
「・・・ん?お前等とはどっかで会った事あったっけか?」
キュピル
「あぁ・・。魔理沙・・。久しぶりだな。」
魔理沙
「・・・あぁー!何処かで会ったと思えば紅魔館で私の邪魔をした人間かー!久しぶりだなぁ、何処に行ってたんだ?
幻想郷の住人だとてっきり思ってたから必死こいて探しちまったぜ。」
キュピル
「残念かどうかは分らないが、少なくとも幻想郷の人間じゃないんだ。俺達は。今回も唐突に来ちまっている訳で・・。」
魔理沙
「へぇー・・。・・・おっ!そうだ!外の世界にも魔法ってあるのか?」
キュピル
「外の世界?」
ジェスター
「はい、wikipedia。」
キュピル
「一万ページ以上もある本持ちたくない。
少なくとも、俺達が住んでいる世界には魔法は沢山ある。」

キュピルが小声で呪文を呟くと、指先から小さな火の玉を召喚した。子供でも扱う事の出来る簡単な魔法だ。

魔理沙
「私は魔法の研究してるんだけど最近ちょっと行き詰っちまって・・。新しい魔法が閃くかもしれないからちょっと家に来てくれよ。拒否権はないぜ。」

そういうと魔理沙はキュピルの腕を掴み、走りながら箒に跨って宙へと飛んだ。

キュピル
「うわあぁっ!!?」
ジェスター
「あー!私を置いていくなんていい度胸ーー!!」

ジェスターも両手を広げながら走り、髪を上下にばたつかせて空を飛ぶ。そしてキュピルの足にしがみつくと、魔理沙は速度を上げた。



・・・。

・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



==霧雨魔理沙の家


魔理沙
「ついた!」

魔理沙が地面に着地する。キュピルとジェスターがお腹から地面にぶつかり、呻き声をあげる。

キュピル
「ぐぇっ。」
ジェスター
「もっとゆっくり降ろせー!」
魔理沙
「悪い悪い。ささっ、入ってくれ。」

魔理沙が森に囲まれた家の扉を開き、キュピルとジェスターを家の中へと招く。

キュピル
「うわっ、散らかってるなぁ・・。こりゃジェスター並だ。」
ジェスター
「私でもここまで散らかさないよ。」
魔理沙
「研究してると、どうしても散らかっちまって。」

魔理沙が地面に落ちている本を適当に拾って机の上に乗せる。
そして徐にキュピルとジェスターの方へ振りかえり、期待した表情を見せる。

魔理沙
「さぁーって!私に何か新しい魔法のヒントくれよ。」
キュピル
「待て待て・・・。いきなりそんな事言われたってどうすればいいのかわからない。第一俺はそこまで魔法h・・。」
魔理沙
「そこの扉の先は倉庫になってるから物色して使えそうな物探してみてくれ。そっちの世界じゃ当たり前に使われてる魔法アイテムがあるかもしれないからさ。」

キュピルの話しを遮り、別の部屋へと案内させる。倉庫と言っていたが、部屋の中はもはやただのゴミ屋敷となっていた。
一応ゴミの「山」となっていないだけマシか。
適当に部屋の中を漁り何か珍しい物がないか探し出す二人。
どうせ珍しい物なんて見つからない。そう思っていたが次々と目を引く物を見つける。

キュピル
「・・・・あれ、これ神鳥の羽じゃないのか?」
魔理沙
「お!やっぱり私の思った通りそれはただの白い羽じゃなかったんだな。」
キュピル
「ああ。これは俺の住む世界でよく使われているアイテムの一つだ。ある一定の範囲であれば好きな街へすぐにワープできるっていう優れ物だ。」

試しにキュピルが念じてみたが神鳥の羽から返事が返って来ない。やはりここでは使えないようだ。

キュピル
「念じる事によって人を転移させる事が出来るアイテムだから、魔法の研究に役立つかもしれないな。」

そういうとキュピルは魔理沙に神鳥の羽を手渡し握らせた。

魔理沙
「へへ、ありがとさん!」
ジェスター
「あ!!セガサターンだ!!」
キュピル
「お、懐かしい。」
ジェスター
「あ!!ブロリーの制御装置だ!!」
キュピル
「いや、何でそんな物があるんだよ。」

ジェスター
「あ!!アイスソードだ!!」
キュピル
「殺してでもうばいt(ry」

ジェスター
「あ!!インフィニティブレードだ!!」
キュピル
「パーディ、イマコソチチノフクシュウヲ(ry」

ジェスター
「あ!!キュピルの剣だ!!」
キュピル
「さっきから剣ばっかりだな、おい!ってか何で俺の剣がこんな所に(ry」

魔理沙
「あー、その赤い剣は今朝見つけた奴だぜ。」
キュピル
「あぶねぇ、ここで見つけてなければ永遠に無くなってた。」

魔理沙
「魔法の研究に役立ちそうな物一個見つけてくれたら、そこにあるの一個あげるぜ。」
???
「ふーん、魔理沙にしては随分気前の良い事言うのね。」
キュピル
「ん?」
アリス
「何時もなら絶対に渡そうとしないのに。」
ジェスター
「あ!一時期、一部の人達に魔理沙だと勘違いされてた人だ!!」

アリス
「しばかれたいのかしら。」

ジェスター
「ギャー!助けてー!変な人形が襲ってくるー!!」
キュピル
「つーか、何でそんな事知ってんだよ・・・。」




・・・・。

・・・・・・・・・・・・。



魔理沙
「やれやれ、一体何しにここに来たんだ?」
アリス
「暇つぶし。」
魔理沙
「そっちの方が珍しい気がするぜ、私は・・。」
アリス
「それで、あの人達は?」
魔理沙
「客人だぜ。」
アリス
「言われなくても分るわよ。私が聞きたいのは誰って事。」
魔理沙
「外の世界から来た人間らしいぜ。」
アリス
「・・・あぁ、なるほど。」

・・・・・。

キュピル
「インフィニティブレード、サンストーム、ヘリオアーマー、ヘリオヘルム・・・。これ閣下になれるな。」

ジェスター
「キュピル、そのネタ分る人壮絶に少ないと思うよ。」

(閣下。そのヘルム前見えるの?


キュピル
「魔理沙ー!!この閣下装備一式くれー!!」
魔理沙
「四つ?それに見合う魔法アイテム探してくれたらいいぜ。」
キュピル
「あのガラk・・じゃなくて宝の山から見つけた物じゃないけど、手持ちにこの世界にはない魔法アイテムを持っている。」

そういうとキュピルは魔理沙にウィングを四つ渡した。

魔理沙
「同じ物はな〜。」
キュピル
「いやいや、実験で失敗するかもしれないだろ?素材一つだけじゃきっと不安だろう。」

まだ貰えた訳でもないのに、図々しくも閣下装備一式を着込み始めるキュピル。
後ろでジェスターが手伝ってくれている。

魔理沙
「あーでも一理あるな。」
キュピル
「それは俺達の世界だと最後に立ち寄った街へワープする事の出来る便利アイテムだ。さて、それd・・・。」

ちょうどキュピルが装備を着込んだその時、魔理沙の家の扉が勢いよく開きまた誰か入ってきた。

魔理沙
「おいおい、今度は誰なんだ?」
レミリア
「世界で一番ムカツク奴の気配がまだ消えない!!魔理沙!!ここにキュピルこなk・・え、その人誰。

レミリアが閣下装備一式を着込んだキュピルを指差す。

キュピル
「オォーウ、シブレェーイ・・・。」
ジェスター
「だからそのネタ分る人少ないと思うよ」

キュピル
「我が名はゴットキング・・・。」
ジェスター
「だからそのネタ(ry」

キュピル
「人間が果敢にも私に挑んできたのはもう何世紀も前の事だ・・・。」
ジェスター
「だからs(ry」

レミリア
「私人間じゃないわよ。魔理沙、こいつ誰?」
魔理沙
「あー、そいつはキュピルだぜ。」
レミリア
「死ね。」

レミリアがガツンと素手で鎧越しにキュピルを叩く。一瞬で装備が粉々に砕け丸裸になってしまった。

キュピル
「あぁ!!なんてこった!!魔界村並の耐久力の無さだ。
ジェスター
「あれって鎧の耐久力が低すぎるのか敵の攻撃力が高すぎるのか良く分らないよね。」
レミリア
「今度こそ貴方達を仕留めるわ。今、私に触れただけで貴方は死ぬわ。」
ジェスター
「ずっと追いかけてくるし、触れただけで即死。青鬼みたいだね。」
キュピル
「言われてみれば狂ったレミリアの目って少し青鬼とかぶr・・」

数秒後。この世のものとは思えない力で殴り飛ばされたキュピルと、投げ飛ばされたジェスターであった。

魔理沙
「人の家で勝手に暴れるなって・・・。」

アリス
「出番(ry」




再び吹き飛ばされたキュピルとジェスター。次行く場所は果たして?

ジェスター
「答え:紅魔館」
キュピル
「酷いな、これ。」


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